こんにちは、さぼてんです。
SNSやブログなどを見ていると、「努力しているのに伸びない」「どう勉強すればいいのか迷っている」といった悩みをよく見かけます。
今回は、そうした方に向けて、USCPA試験のFAR / AUD / BEC / REG、すべてに一発合格した経験をもとに、「どの科目にも共通して効果的だった勉強法」をご紹介します。
科目ごとの勉強法は以下をご参照ください。
Contents
「目的」と「手段」を履き違えない
最初に一番重要な話です。
- 何時間勉強したか
- 問題集を何周したか
これらを定期的に、且つ高頻度でSNSであげている人を多く見かけますが、これらが無意識のうちに目的となっていると危険です。
試験勉強において大事なのは、「合格」することであり、そのためには「何時間勉強したか」は究極的にはどうでもよく、合格に達するために何が頭に残るようにするか、に注力することをおすすめしたいと思います。
日々のタイムスケジュール
初期
平日
- 通勤時間:週に3日ほどは、10分程度テキストなどを、ぼーっと眺める。朝早起きして勉強しようと試みたこともあったが、自分には合わず1週間もやらず。
- 19:00:退勤。疲れすぎて、帰り道に勉強はできず。
- 〜21:00:家族で夕飯。子どものお風呂、絵本読み、寝かしつけ。
- 〜22:00:YouTubeタイム
- 22:00〜23:00:勉強
- 23:00〜:自由時間(仕事、息抜きなど、その時々やりたいこと)
休日
- 朝:子どもが起きるまでの時間に、たまっている仕事を処理。
- 日中:子どもの昼寝の大体1時間ちょっとの時間に勉強。それ以外は、全力で子どもと遊ぶ。
- 〜21:00:家族で夕飯。子どものお風呂、絵本読み、寝かしつけ。
- 〜22:00:YouTubeタイム
- 22:00〜23:15:勉強
- 23:00〜:自由時間(仕事、息抜きなど、その時々やりたいこと)
直前期(試験3週間前くらい)
平日
- 通勤時間:ほぼ毎日、10分程度テキストなどを、ぼーっと眺める
- 19:00:退勤。疲れすぎて、帰り道に勉強はできず。
- 〜21:00:家族で夕飯。子どものお風呂、絵本読み、寝かしつけ。
- 〜22:00:YouTubeタイム
- 22:00〜23:00:勉強
- 23:00〜:自由時間(仕事、息抜きなど、その時々やりたいこと)
休日
- 朝:子どもが起きるまでの時間に、たまっている仕事を処理。
- 9:30〜11:30:勉強
- 14:00〜15:30:子どもの昼寝の大体1時間ちょっとの時間に勉強
- 17:30〜18:30:勉強
- 〜21:00:家族で夕飯。子どものお風呂、絵本読み、寝かしつけ。
- 〜22:00:YouTubeタイム
- 22:00〜23:15:勉強
- 23:00〜:自由時間(仕事、息抜きなど、その時々やりたいこと)
その時々の宴席の入り具合や、仕事・家庭の状況により勉強時間はバラバラでしたが(極端なときは休日ゼロとかもありました)、平均的なイメージとしては上記のような感じで、
・各科目の勉強開始時は、平日は5日間の合計で4時間程度、休日は2日間で6時間程度の、計10時間/週
・試験3週間前くらいからは、平日は5日間の合計で5時間程度、休日は2日間で12時間程度の、計17時間/週
というものでした。
もちろん可能なら、もっとガッツリ勉強したかったですが、家庭と仕事が最優先というのはブラさず、且つストレス含む体調にも気を遣って生活していた結果、このようなスケジュールとなっていました。
一般的には、最低でも週25時間の勉強がスタートラインと言われているので、タイムスケジュールに関しては、あまり私のは参考にしない方がいいかもしれません。
テキスト精読、MC周回

私の勉強の中心は、テキスト精読とMCでした。
精読は、何度繰り返しても、新しい気付きが毎回あります。
しかも、それが本番に出るような大事なポイントだったりするので、私は何度もテキストを読むことを勉強のメインアプローチとしていました。
「参考」や注釈も見逃さない
アビタスのテキストには、小さな文字で「補足」や「参考」と書かれた部分がありますが、こういう部分が意外と大事。
精読の結果、写真のように記憶される
読み込みを重ねると、「あのページの右上に書いてあったやつだな」みたいに、イメージ記憶ができるようになります。
いいか悪いかは置いておいて、このレベルにくると、暗記していなくても解けるような問題も出てきます。
読み流しでもOKなので、とにかく目に触れる回数を増やすことを意識しましょう。
通勤中・移動中の“ぼーっと見”が意外と効く
通勤中に眠くても、ぼーっとテキストを見るだけで意外と記憶に残ることがあります。
私の場合、週3日くらいは通勤の電車のなかで10分くらいテキストを眺めたり、自身が作成した資料をぼーっと見るようにしていました。
眠気でほとんど意味ないように感じることもありましたが、意外とこの積み重ねが5〜10点くらいの点数の伸びに最終的は寄与したのではないかと思っています。
TBSよりも、MC
普段の勉強や、試験本番を通して、MCさえ解けるようになれば、その寄せ集め的な位置付けのTBSは解けるなと感じていました。
また実際の採点方法は分からないですが、本番の感触と実際の得点をもとに推察すると、採点はMCが重視されていて、多少TBSでやらかしても、MCがしっかり解けていれば合格できるようになっているのでは?と思っています。
そのためAUDやREGの勉強では、TBSを自分で解くということはほとんどせず、解説動画を視聴する程度で、あとはMCだけ解くというアプローチをとり、本番も特に困ることはありませんでした。
MCやTBSの正誤管理表をエクセルでまとめている方は多いと思いますが、PCを開いたり、エクセルをいじるひと作業で、私の場合は勉強が面倒になりかねないタイプなこともあり、やっていませんでした。
理解は1回でできなくて当然。薄く3周せよ
テキスト精読、問題集ともに、私はいつも以下のような流れでした。
1周目:全然覚えられない。内容多すぎ(理解度4割くらい)。
2周目:なんとなくわかってくる(理解度6割くらい)。
3周目:あーそういうことか(理解度8割くらい)。
ポイントは、「薄く速く3周する」こと。
1回で完璧を求めると、時間もモチベも持ちません。
アビタスのガイダンス動画を視聴すると、勉強の強弱をつけやすくなるので、おすすめです。
テキストは1社に絞る。他社に手を出すな
他社のテキストに手を出す人ほど、今使っている教材が中途半端なままになりがちです。
アビタスなら、合格に必要な情報は詰まっているので、それを完璧にする方が圧倒的に効率がいいです。
※載っていない知識は、その都度テキストに追記していき、テキスト+必要な部分のみ、まとめ資料作成とするのが、個人的には効果的でした。
自作のまとめ資料は、AUDやREGで効果絶大
アビタスのテキストは、合格に必要な情報は詰まっている一方、体系的に整理されていない部分もあります。
その場合は、自作の資料にまとめるのが有効です。
一発合格に大きく貢献したまとめ資料をnoteにて紹介しておりますので、
- 一発で合格したい人
- 沼にハマってしまって、早急に抜け出したい人
- 自分で資料を作成する時間・労力をかけたくない人
などは、是非お手に取っていただければと思います。
出張時は勉強チャンス
出張時は、飛行機で電波が繋がらないのをいいことに、テキストを眺めていることが多かったです。
特に日本出張のときは家族なしで、飛行時間も14時間程度と長いので、勉強のボーナスタイムとして3時間程度勉強していました。
短いじゃんという感じではありますが、仕事でのパフォーマンスに影響が出ないようしっかり睡眠を取ったり、仕事の準備もしていたりしていたのも影響しています。
模試の点数は気にしない
FARで模試と本番の得点が22点差もありました。
SNSでは「本番では+15点が限界」とか言われがちですが、自分の努力次第では、普通にそれ以上伸びます。
模試が悪くても、それは単に“途中経過”なだけ。
最終的に合格すればいいだけなので、気にせず前進しましょう。
ChatGPTを活用する
アビタスの質問回数制限や質に不満があったので、AUD以降、ChatGPTを多用しました。
もちろん間違ったことを言う場合もありますが、無制限に質問ができ、それに対し一瞬で回答してくれるが大きな利点となります。
完璧主義に陥らない
私が再三言っているように、このテストは90点などの高得点を取る必要はなく、75点を取れれば合格するテストです。
その意味では、私の勉強は精読メインではあったものの、テキストの隅々まですべて完璧に理解しようとまでは思っていませんでした。
みなさん、仕事や家庭で忙しいと思いますので、合格に必要なラインを見極め、必要以上に細かいところに固執したりすることがないよう、おすすめしたいと思います。
スケジュールは「試験日を先に決める」
「完璧に理解してから予約しよう」では、いつまで経っても受験できません。
私は仕事と家庭の状況をみながら、先に受験日を決め、そこから逆算してスケジュールを設計しました。
そのため、AUDではあまり勉強に時間をかけられない状況となりましたが、受験日が決まっていると意外と人間はそれに向けて間に合わせてくるので、自分のお尻を叩く意味でもよかったなと思っています。
本番1ヶ月前からは週単位、2週間前からは日単位で、やるべき勉強タスクを管理していました。
タイムプレッシャーとの戦い
例えばFARだと、一般的に25問を45分程度で解くことが推奨されていることから、普段の勉強のときから「1問90秒で解く」練習をすることなどが勧められていますが、私はそのようなことは一切していませんでした。
大事なのは、本番までに理解を深めておくことであり、
「本番までに内容を理解できるようになっていれば、自ずと試験が合格者に求めている水準のスピード感で解けるだろう」
と考え、MCもTBSも時間管理をしたことはないですし、試験本番にあわせて4時間で解いてみる、などもしたことはありませんでした。
実務イメージと結びつけて記憶する
例えばREGでは、Form 1040やForm 1120などの勉強をする際、自分が普段仕事でやっている業務や、自分の生活に置き換えて考えると、自然と記憶に残るようになります。
これをすることで、私の場合は頑張って覚えようとしなくても、自然と頭に入っていきました。
体調管理も合格戦略の一部
REGの本番当日は、体調が最悪で、40分早く退出しました。
結果的には受かったのでよかったですが、時間をかけて見直しができていれば、もっと点数は高かったとも思われ、体調管理の重要性を最後の最後で思い知らされました。
最後に:完璧主義を捨て、「合格主義」に徹する
資格試験は「高得点で合格すること」ではなく、「合格ラインを超えること」が目的です。
「実務で使えるようにするために、もっと深く理解しないとダメなんだ!」というように考える方が多くいらっしゃり、その意気込み自体は素晴らしいとは思いますが、
資格試験の目的はあくまでも「合格すること」であることを忘れてはならず、内容の完璧な理解というのは受かった後にゆっくりやりましょう、と私からはオススメしたいです。
この記事が少しでも皆さんの勉強の助けになれば幸いです。




